精油とは、植物の花や葉、実や枝などから、様々な方法で芳香成分だけを抽出したオイルのことをいいます。
オイルなので、酸素と結びつくと酸化します。
また、熱や日光、温度によってもオイルは劣化していきます。
酸化の基本的要因は、酸素です。
植物の状態では、精油は油胞に蓄積されていて、酸化しずらい状態になります。
蒸留された後は、精油の状態になり、酸化が始まります。

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酸化しやすい成分

精油の成分によって酸化しやすさが違ってきます。
酸化しやすい成分は以下の通りです。

モノテルペン炭化水素類・・・酸素に反応しやすい性質を持つ
d-リモネン: オレンジ・グレープフルーツ・ベルガモット・マンダリン・レモン・ユズ・ライムなど
α-ピネン: ジュニパー・ローズマリー・パイン・サイプレスなど
δ-3-カレン: サイプレス・ブラックスプルース・パインなど

テルペン系アルデヒド類
シトロネラール: ユーカリレモンなど
シトラール(ゲラニアール、ネラール): レモングラス・メリッサなど

酸化しやすい精油

d-リモネンの含有量が大変多く、抗酸化成分が少ないため、柑橘系の精油は特に酸化しやすいといわれています。
圧搾法で抽出された精油の方が、酸化しやすく、水蒸気蒸留法で抽出された精油の方が長持ちします。

【精油】オレンジ・グレープフルーツ・ベルガモット・マンダリン・レモン・ユズ・ライムなど

長く持つ精油(酸化しにくい精油)

モノテルペンアルコール類(ℓーメントール)
フェノール類(オイゲノール、チモール、カルバクロール)
エステル類(酢酸メンチル、サリチル酸メチル)は酸化しにくい成分といわれています。

【精油】ヘリクリサム(イモーテル)・サンダルウッド・シダー・パチュリー・フランキンセンス・
    ベンゾイン・ミルラ・ペパーミント・オレガノ・ローズアブソリュートなど

酸化した精油の危険性

成分が酸化すると、生成される化合物があります。その化合物が、酸化前には見られなかった「皮膚感作性」を増大させる現象が起きます。

その成分とは、モノテルペン炭化水素類の(d-リモネン・α-ピネン・δ-3-カレン)が豊富に含まれる精油に顕著に見られます。

特に柑橘系の精油は、精油全体の作用により感作性(光毒性)が高くなっています。

精油の光感作と光毒性についてはこちらから
⇒ https://aroma-mary.com/seiyu-koudokusei/

まとめ

精油の酸化については、アロマテラピーを安全に行う上でかかせない知識となります。
特に、精油を皮膚に塗布するときには注意しましょう。

また、紫外線に当たるときには、精油の光感作と光毒性を確認してから使用してください。
精油を安全に使用し、アロマ生活を楽しみましょう♪

精油の光感作と光毒性についてはこちらから
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